次世代型おもちゃの条件を考えてみるよ

Christopher Robin（2018 アメリカ)

監督：マーク・フォースター

脚本：トム・マッカーシー、アレックス・ロス・ペリー、アリソン・シュローダー

原案：アレックス・ロス・ペリー

原作：A・A・ミルン『クマのプーさん』、アニメシリーズ『くまのプーさん』

製作：ブリガム・テイラー、クリスティン・バー

音楽：クラウス・バデルト

撮影：マティアス・コーニッグスウィッサー

出演：ユアン・マクレガー、ヘイリー・アトウェル、ジム・カミングス、ブラッド・ギャレット

①秘かな期待と不安

最近の映画の中で、秘かに期待して楽しみにしていたのがこの映画でした。大きな声では言えないけれど。

最初に予告編を見た時は、あんまり期待しなかったんですよ。

くたびれた中年クリストファー・ロビンが、幼い頃の友だちクマのプーと再会する。

劇画オバQ？と思って。

でもその後にもう少し長い予告編を見ると、俄然観たくなってきて。

プーやその仲間たちが、あからさまにぬいぐるみなんですね。アニメの雰囲気もあるけれど、原作のテイストを結構想起させる。

ぬいぐるみのプーたちが動き回るさまが、なんだかかわいい。

ユアン・マクレガーの中年クリストファー・ロビンだけじゃなく、女の子も出るみたいだし。

ティガーあたりのデザインやわちゃわちゃしたドタバタの雰囲気はアニメのムードに近そうだけど、どこか原作のウィットに満ちた感じを思わせるところもあって。

これはもしかしたら行けるかもしれない…と感じて、子連れで吹き替え版を観て来ました。

さて、期待通りだったか、どうだったか。

②原作童話の話

ディズニーの実写ものって本当ならあまり食指が動かないんだけど今回違うのは、それがクマのプーさんだから。

プーは、僕の子供の頃のいちばんのお気に入りの本だったんですよ。

子供の頃に読んでいた、黄ばんでボロボロになった本が今でもあって。

「クマのプーさん」と「プー横丁にたった家」が合本になった、分厚い岩波書店のハードカバーです。

石井桃子訳。昭和37年初版。

見返しにある地図とか、シェパードの挿絵も大好きで。

この本が好きすぎて、ディズニーのアニメはどうにも受け入れられないくらいでした。プーたちのデザインは挿絵がベストだし、名前もピグレットとかラビットとかティガーじゃなくて、コブタ、ウサギ、トラーって呼びたいんですよね。

原作は、イギリスの作家A・A・ミルンが、1926年と28年に書いた2冊の童話集です。

彼は息子クリストファー・ロビンに話して聞かせるために、子供部屋にあったたくさんのぬいぐるみたちを主役にして、お話を作りました。

つまり、クリストファー・ロビンもプーたちもみんな実在しています。

実際のクリストファー・ロビンが持っていたプー

ミルンの童話は、大人が読んでもすごく面白いと僕は思ってます。すごく文章が凝っていて、文学性がとても高い。

言葉遊びやイギリスらしいユーモアが散りばめてあって、時にはすごく大人っぽい表現も出てくる。

あえて説明をせずに想像に任せる文章だったり、大胆な省略も多いんですね。それでいて、子供にも直感的にわかりやすい文章。

アニメしか知らない人、読んだことない人はぜひ一度読んでみて欲しいです。岩波少年文庫で出てます。

映画の導入部は「プー横丁にたった家」の最終話そのままです。これだけでも読んでると映画の受け取り方も違ってくると思います。

この最終話は、いきなり森のみんなが、「クリストファー・ロビンが行ってしまうらしい」という噂を共有しているところから始まります。

イーヨーがお別れの詩を書いて、みんなはクリストファー・ロビンに渡しに行きます。

(映画ではみんなでお茶の会を開いて、クリストファー・ロビンがそこに招かれるという形になっています)

イーヨーがあいさつをした後、みんなはきまりが悪くなって帰ってしまい、プーだけが残ります。

(映画ではみんな眠ってしまいます)

クリストファー・ロビンは親友プーと一緒に森の奥の魔法の丘と呼ばれる場所に向かいます。

そこでクリストファー・ロビンは、世界のことや騎士のこと、分子のことなど最近知ったいろんなことをプーに話して聞かせます。

(映画では、クリストファーははっきり「寄宿学校に入るからもう来られない」と言っています）

クリストファー・ロビンは「何もしないでいるのが好き」だったけど、でも、「もう何もしないでなんか、いられなくなっちゃったんだ」と言います。

クリストファー・ロビンはプーに、「僕が何もしないでなんかいなくなっても、時々、きみ、ここへ来てくれる？」と尋ねます。プーに「あなたもここへ来ますか？」と問われたクリストファー・ロビンはもちろん来ると答えるけれど、やがて言葉に詰まってしまいます。

クリストファー・ロビンは、自分がたぶんもうここへは来ないだろうことを、わかっていたのです。

この最終話は要は、クリストファー・ロビンが幼年期を終えることを描いているわけですよね。

空想の森の中で、ぬいぐるみの友達と遊んでいられる幼年期。学校でいろんなこと
を学び、成長していくのと引き換えに、人は幼年期を失い、忘れていくことになります。

この最終話はそんな普遍的な「幼年期の終わり」を短い物語の中に封じ込めていて、だからこそ感動的なわけですが。

ここでの大きなポイントは、プーさんと仲間たちが暮らす100エーカーの森というのは、たとえばホグワーツみたいな異世界ではない、ということ。

あくまでも、クリストファー・ロビンの幼年期の空想の世界。幼い頃の彼の心の中か、あるいは今も記憶の中にある。そうした存在であるということです。

さて、そんな世界からどうやってプーがやって来て、大人になったクリストファーと会うと言うのだろう？

長々と原作のことばかり、失礼しました。

ここまでが、僕にとってのこの映画を観る前の大前提。

観る前に勝手に上げちゃってる期待値であり、ハードルであるということですね。

なんか死亡フラグみたいな気もしますが。さて、映画はどうなっていたのか？

③原作の階層構造はスパッと省略！

プーさんというのは児童文学の中でも、ある種のメタ的な構造を持った作品です。

「クマのプーさん」の冒頭は、クリストファー・ロビンが仲良しのクマの手を引いて、階段を降りてくるシーンから始まります。こんなふうに。

ぬいぐるみであることが、はっきりと示されているんですね。命のある存在ではなくて。

作者である「わたし」がクリストファー・ロビンと「彼の」プーに語り聞かせるという形で、物語の中へと入っていきます。

物語世界の中のプーたちが本物の動物でなくぬいぐるみであるのは、そういう前提があるからで。

そんな構造を、今回の映画の中でどう消化するのだろう…と思っていたんですが、映画の選んだ方法は、「気にしない」というものでした。

今回の映画「プーと大人になった僕」は、原作「クマのプーさん」の中で語られた物語世界、100エーカーの森にプーたちが最初から住んでいる世界を、ベースにしています。

伝わりますかね。つまり、前述の物語の外枠部分、ぬいぐるみであるプーとクリストファー・ロビンが、「わたし」のお話を聞いている、という部分は、今回の映画の世界観には含まれていません。

だから、今回の映画の中のプーたちは、クリストファー・ロビンの子供部屋でおもちゃ箱に入っているぬいぐるみたちじゃないんですよ。

なぜか動いて話せるぬいぐるみで、はじめから100エーカーの森に住んでいる。

クリストファー・ロビンは彼らと友達で、時々別世界からやって来て、いっしょに遊んでくれる人間。

でも、寄宿学校に入らないといけなくなったので、ある時から森に来なくなった。

クリストファーは人間世界で成長し、仕事を持ち結婚して子供も出来た。その間もプーたちは森でずっとクリストファーを待っていた…。

そういう世界観の延長にあるのが、今回の映画なんですね。

要は、現実のクリストファーじゃなくて、物語の中のクリストファーの大人になった姿。「シンデレラのその後」とかとまったく同じ次元で。

だから普通にプーはクリストファーに会いに来れるし、クリストファーもプーの世界にまた行くことができる。なんだったら、妻子を連れて行くことさえできちゃう。

えっ、別に意外じゃない…ですか？　だってその通りじゃないかって？　まあ、そうかも。

でも、僕にとってはこの世界観、すごく意外だったんですよ。プーさんの世界をそんなふうに捉えるのか！というのは、目からウロコなほどでありました。

プーたちはクリストファー・ロビンのぬいぐるみである、という設定を外したプーさん世界観というのが、想像できなかったんですね。

いや、もちろんアニメのように、物語世界の中だけを描くなら、ぬいぐるみ設定が特に必要ないのはわかります。

でもそうじゃなくて、人間世界のクリストファー・ロビンを描いた物語で、その視点から描くというのが、実に意外でした。

これ、どれくらいの人に共感してもらえるんだろう。普通は気にならないのかな…。

だから、今回の映画、原作の最終話から始まっているんだけど、原作の最終話にあった「幼年期の終わり」を描くペーソス、ノスタルジーといったものは、結果的にほぼ消えてしまっています。

「トイ・ストーリー3」要素と言うのがわかりやすいかな。少年が大きくなって、おもちゃたちが少年にさよならを告げる。大いに泣けるその要素。

「トイ・ストーリー3」こそがプーさんをヒントにしてるんだろうと思いますけどね。がっつり泣ける物語にできたはずのプーさんで、結局それが消えちゃってます。

あと、この構造にすることで、結構根本的な疑問が浮かんでしまう…という弱点もありました。

どうしてぬいぐるみが動いたり喋ったりできるの？

どうして動けるぬいぐるみが森に住んでいるの？

どうしてクリストファー・ロビンは子供の頃にプーたちと友達だったの？

どうしてクリストファー・ロビンは100エーカーの森に行けたの？

そういった、物語の根幹部分の設定が、ことごとく未解決の疑問になってしまう。

これすべて、原作では外枠をお話に含めることで、疑問にしていないんですね。

あらためて、原作の�
��妙な構造に気づかされるところもありました。

④意外と丁寧な、段階を踏んだ描き方

なので、この映画でのプーさんはほぼ「テッド」ですね。動いて喋れるぬいぐるみがロンドンにやって来て、みんなビックリして大騒ぎ…というドタバタを見せていくことになります。

原作と比べて、若干否定的なトーンで書いちゃってますけど、でも観てて別に不快感はなかったです。

と言うか、普通に十分面白かった。

ピグレット、イーヨー、ティガーの軽妙な掛け合いや、ロンドンの街を舞台に展開する派手すぎないドタバタを、気持ちよく笑って楽しんでしまいました。

観ていて思ったのは、段階を踏んでいるということ。

前半は、割と原作に即した幼児期の空想としての描き方を意識している。でも、そこから少しずつ外れていく。

そして最後には、完全にタガを外してしまってる。でも一足飛びにそこには行かずに、一応段階は踏んでいる。そんなふうに感じました。

仕事に追われて疲れ果てたクリストファー・ロビンの元に、プーがやって来ます。

プーを見たクリストファー・ロビンは、ストレスのせいだと考えます。仕事のストレスで、壊れてしまったのだと。

つまり、この最初の段階でクリストファー・ロビンは「プーが現実に現れるなんてあり得ない」と考えている…ように、描写されています。

子供の頃の空想の友達が現実に現れたとしたら、大人は普通こんな反応になるだろう、という描写です。

そこからクリストファーがプーを家に連れて帰り、いっしょに列車に乗って出かけて…と展開していくわけですが、その間にクリストファーも観客も、プーに慣れていくことになります。

プーが喋ったり動いたりする様を通りすがりの人に目撃させて、少しずつ「現実に存在しているプー」を世界観に馴染ませていく。

最初はクリストファーの個人的な体験。次の段階はマデリーン。

ここでプーたちの存在はクリストファーの個人的な体験を離れて、第三者に共有されることになります。

でも、子供だからっていう解釈もできる。この時点では。クリストファーの娘だから、とも取れますね。

で、ロンドンに行ってみんなでタクシーに乗って、運転手をびっくりさせて。

追いかけて来たお母さんイヴリンの前にプーたちが現れて「こんにちは妻のイヴリン」とあいさつすることになります。

ここですね。ここが、本格的にタガが外れる瞬間。

ここから先は完全に開き直って、プーさんたちは普通に現実世界に存在している「命のあるぬいぐるみ」として扱われることになります。

いきなり最後の部分の扱い方だと、きっと抵抗感があったと思います。

でも、そこに段階を踏むことで、原作を好きな人にとっても抵抗を感じさせないようになっている。ハチャメチャなようでいて、結構繊細な作りと言えるんじゃないでしょうか。

⑤結構いろいろと丁寧

時代背景は現実のクリストファー・ロビンの生きた時代に合わせてあります。そこも丁寧でしたね。

従軍したクリストファーの戦場シーンがあって、一瞬なんだけどよく作り込まれていました。

現実のクリストファー・ロビンに合わせてあるんだけど、しかしこの世界には「クマのプーさん」の本は存在していません。クリストファーが寄宿学校にいる間にお父さんは死んじゃうんだけど、それが有名な作家A・A・ミルンであるという描写はありません。

だからやっぱり、この世界はある種のパラレルワールド。ミルンが息子のぬいぐるみをモデルに童話を書いた世界じゃなく、その童話の中の世界なんですね。

仕事に追われて、自分の時間を失っているクリストファー・ロビン。彼の心理描写も丁寧だったと思います。

特に、父と娘との関係の描写ですね。お父さんのことが大好きな娘マデリーンと、マデリーンとわかり合いたいクリストファー・ロビン。でも、上手くいかない。

マデリーンは物語を読んで欲しいのに、お父さんはお勉強の本を読む。マデリーンは家族と一緒にいたいのに、お父さんは「将来のため」と言って寄宿学校に入れようとする。

仕事に追われて自分を見失っているクリストファー・ロビンは、愛する娘の気持ちすらも見えなくなってしまっています。

それからやっぱり、何と言ってもプーたちですね。

ぬいぐるみの質感、ぬいぐるみのフォルムや表情をあまり崩し過ぎずに、でも元気に動き回る。関節の動かない手足の、シンプルでちょこまかとした動きがかわいいです。

数十年前にクリストファー・ロビンといっぱい遊んで使い込まれたぬいぐるみだから、色褪せ、くたびれているんですね。その雰囲気も良かった。

原作ファンのようなことを言いながら、今回の映画ではじめて気づいたのですが、仲間たちの中でもラビットとオウルはぬいぐるみじゃなく、本物のウサギやフクロウなんですね。

今まで気にしたこともなかった！　あらためて本を見返してみると、確かに挿絵もウサギとフクロだけリアルなタッチです。

クリストファー・ロビンのぬいぐるみたちは現在もニューヨーク公立図書館に展示されているんですが、それもプー、ピグレット、イーヨー、ティガー、カンガの5体だけです。

(ルーは犬に持ち去られてなくなってしまったそうです)

ラビットとオウルは初めからクリスト
ファー・ロビンのおもちゃじゃないんですね。彼らは物語の舞台となった作者の故郷の森に、元からいた身近な動物なんでしょうね。

そんなふうに本作は、あくまでも骨格としては物語の中の世界の続きとして描きながら、随所に原作が外枠として持っている「実際のクリストファーとぬいぐるみたち」をも想起させる、そんな作りになっています。

映画としての娯楽性を高めながら、原作の文学的な香りも、そこはかとなく漂わせる。

振り返ってみれば、結構理想的なバランスだったんじゃないでしょうか。

というわけで、大変回りくどいレビューになってしまいましたが、感想としては「とても良い映画でした！」

僕が子供の頃に読んだ本、普通にまだ売ってます。

こっちの方が気軽かな。

テーブルでもプール用意して

誘ってみたものの

今日はレイちゃんのおもちゃで遊びたいらしい(笑)

レイちゃんはおもちゃ取られてオンマの肩に(^-^;

このおもちゃ、あんずに見せたら

沖ドキの島を回る際に出目チェックはしてますか？

沖ドキは液晶演出がないこと、レア役が強いと言う印象が薄いこと、レア役こぼし出目が分かり辛いものがあること、高齢層の遊戯者が多いこと、などの理由からレア役、レア役こぼしが割と頻繁に落ちています。

僕は一台打ち終わる毎に沖ドキの島を見に行けば一日に１～２回はレア役で目を拾えています。

確定役を拾った事もあります。（しかもドキドキ行きましたｗ）

確定役を拾えなくても、チェリー・スイカ出目は１Ｇ回すだけでジュース一本分くらいの期待値があるので、かなり時間効率が良いです。

という訳で、今回は確定役出目・レア役こぼし出目を紹介したいと思います。

まずは【弱チェリー】

（左にバー以外を押した場合の停止系）

弱チェリーはレア役の中で一番出現率が高く、強いというイメージも無いので一番よく拾えます。

上記のこぼし出目でなくても普通に左下段チェリーの形で落ちてることも結構あります。

次Ｇで弱チェリー分＋次Ｇの先告知分の抽選が受けられ、ＢＩＧ確定の恩恵があるのでクソ美味しいです。

次に【スイカ】

①右こぼし。右リール赤７はスイカの代用なので、これはスイカです

②順押し中こぼしその１。一見スイカっぽくないですが、これもスイカです。

③順押し中こぼしその２。右もスイカを外したパターン

スイカは単純に当選率が高く、チェリーと同様にスイカ解除＋次Ｇ先告知分の抽選が受けられ、モード移行も優遇されています。

※要注意！！これはペナルティの出目です！　↓

こっちの方がスイカこぼしっぽいですが、実はこれ中第一のベルこぼし出目です。間違っても回さないように。

続いて、【確定役】

①ベルテンハズレ

②右中段ベル＋中リール中段赤７or橙ブランク

③右上段赤７＋中リール中段赤７or橙ブランク

（②と③は要するに中リール中段赤７orブランクでチェリー否定なら確定役です）

④スイカ小Ｖ、スイカ小Ｖこぼし

自分は④を拾ったことがあります。

③とはは露骨にリーチ目ですが、①は割と見落とされやすいんじゃないでしょうか？

最後に【確定チェリー】

確定チェリーは3連チェリーの停止系にならないと入賞音・リールフラッシュが発生しません！

これは露骨な確定出目なのでまず落ちてないでしょうね・・・

以上です。

弱チェリー、スイカでも十分美味しく、万が一確定役を拾えれば期待値ハンパ無いので、沖ドキの出目は必ずチェックしましょう！

ツイッターやってます。

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確定役出目拾いたい人は火時計をプッシュ！（罠）