ケラケラ福袋限定ショッピング
ますます興味深いケラケラ♪
どのくらいかだろうか、部屋で待っていると、先生が戻って来た。
虹翔くん、やっぱり呼吸が弱かったので、今人工呼吸器をつけました。
虹翔のところへ案内された。
ちょっと前に会った時は目を閉じで口をつむって静かに寝ているようだった虹翔。
今目の前にいる虹翔は、つむっていた口に太い管が入っていて、管の先は、人工呼吸器に繋がっていた。
尿の管、CV、NG、、何本もの点滴。
昨日までNGチューブが1つ入っているだけだった虹翔の身体には、たくさんの管がつながれていた。
鎮静剤で眠ったまま。
さっきは一瞬開いてくれた目も、開かない。
昨日は声をだして笑ったのに、、なぜ、、。
先生から説明を受けて、落ち着きを取り戻して、先生と虹翔を信じようと決めたはずなのに、目の前にいる虹翔を見ると、すごく辛くて、苦しくて、、正直、可哀想だと思った。
突然のことで、やっぱり頭は真っ白のままだった。
虹翔の前では絶対に泣かない、そう決めてさっきはこらえることのできた涙。
今はどんどん目にたまる、、ポタポタと流れた。
虹翔の前で、泣いてしまった。
今、一番辛いのは虹翔だ。
一番痛くて苦しくて助けて欲しいのは、虹翔だ。
でも、親であるわたしも、虹翔の苦しみと同じくらい苦しくて辛い気がした。
どうかノロで脱水して、悪さをしているだけであってほしい。これ以上悪くならないでほしい。
虹翔が一生、目を開けないかもしれない。
虹翔が一生、声を出さないかもしれない。
私の顔を見れないかもしれない。
ケラケラ笑う声が聞けないかもしれない。
虹翔が、、死んじゃうかもしれない。
そんなこと思いたくなかったけれど、頭の中には死の文字がよぎった。
前に病棟で命の危険があると説明された時は、血液中に菌がいるだけで、元気な虹翔を見ると大丈夫な気がしていたが、こうして弱った虹翔を見ると、その説明の重さは、すごくすごく重いものに感じて、現実味があった。
今日は、生きてきた中で1番辛い日だ。
くよくよしていても仕方がない。
立ち直るのには少し時間がかかったけど、私もパパも、やっぱり虹翔の生命力を信じていた。
今までどんなことも乗り越えて来たんだもん。これが最後の踏ん張りどころ。先生も助ける自信があるって言ってくれたし、皆で信じてる。絶対大丈夫。
神様どうかお願いします。
虹翔が1日でも早く元気になりますように、、。
目を閉じたままの虹翔の頭をひたすら撫でて、
大丈夫だよ、絶対に大丈夫だからね。
そう声をかけた。
その声に反応することはなかったけれど、たくさんたくさん話しかけた。パパの声もママの声もしっかりと虹翔に届いていたはず。
1つ1つ乗り越えていこう。
この先いいことしかない。
これを乗り越えれば、幸せな毎日が待っている。
退院まですぐそこだったのに、、、
そんなくよくよした気持ちがありながらも、前を向いていこうと強く決めた。
絶対に大丈夫だと、先生を、そして虹翔の生命力を信じようと、強く強く思った。
病棟とは違い、いつでも先生がいる。看護師さんから常に見えるところにいる。
きっとここへ来てよかったんだ。
すぐに集中治療室に連れて来てもらえてよかった。
ここなら夜も安心だね、虹翔、ゆっくり休んでね。
よく頑張ったね。
また明日、会いに来るからね。
大好きだよ。
付き添いを再開しようとしていた矢先の出来事、もちろん集中治療室は付き添い禁止。
こんなに虹翔の隣で眠れない日々が続くのは初めてだ。
それは虹翔も一緒だよね。
夜は離れて過ごしたけれど、虹翔のことを考えないときなんてなかった。
集中治療室に入ることは、それだけ危険な状態だと思い知らされたが、最善の治療をしてもらえると思うと、安心できた。
眠ったままの虹翔に
また明日ね
と声をかけて、パパと自宅へ帰宅した。