モーリスが崩壊して泣きそうな件について

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韓国でモーリスが流行っているらしいが

今日は、ルノワールのことについて書きたいと思います。

私は、若いときからルノワールが好きで、38年前の1979年9月から11月にかけて、東京の伊勢丹美術館で開催された「ルノワール展」に行き、実物を初めて見ました。

そのとき購入した絵はがきです。

ご覧の通り、このとき「ピアノを弾く少女」1892年が展示されていました。

「ピアノを弾く少女」1892年

この時、私は学生で、金銭的な余裕がなく、図録を購入することは出来なかったのですが、最近、古本屋でこの時の図録を入手することが出来ました。

その図録を見ると、この作品は、「ピアノに寄る AU PIANO 」と紹介されていました。

(この作品は、昨年、久しぶりに現物に再会することが出来ました。)

今、この図録を見てみると、現在、西洋美術館で見ることが出来るこの作品が展示されていました。

「アルジェリア風のパリの女たち」1872年

(2016年11月12日国立西洋美術館にて)

また、昨年10月から、三菱一号館美術館で開催された「拝啓ルノワール先生-梅原龍三郎に息づく師の教え」で展示されていたこの作品もありました。

「長い髪をした若い娘(麦藁帽子の若い娘)」1884年

こうした作品の実物に接することが出来、若かった私は、ルノワールに魅了されます。そして、当時、ジグソーパズルでルノワールの作品をみつけ、夢中になって仕上げ、長い間、自分の部屋に飾っていました。

それが、この作品です。

「イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢」1880年

実は、この作品が、来年2月14日から国立新美術館で開催される「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」の目玉として来日するそうです。

この作品、過去に2度来日しているとのことですが、まだ私は実物を見ていませんですので、私を魅了したこの作品を今から楽しみにしています。

この特別展の案内では、この作品を「絵画史上、最も有名な少女像」とうたっています。()

いま、ここでは細かくは記載しませんが、モデルとなったイレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢は、ユダヤ系銀行家のルイ・カーン・ダヴェール伯爵の長女であり、当時8歳だったとのことです。

彼女は1963年に91歳で亡くなっているようですが、ユダヤ系であるがゆえ、第二次世界大戦中を乗り越えた人生を追うことも大変魅力のあることだと思います。

【追記1:そして、平成30年2月14日、「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」の初日に、待ちに待ったイレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢を見にいきました。その感想は、個別に私のブログにも書きました()が、このブログの最後にも追記2として書かせていただきました。ご覧いただければ幸いです。】

私のブログにおいて、昨年5月、国立新美術館で開催されたルノワール展で展示された「ジュリー・マネあるいは猫を抱くこども」の背景等を書かせていただきましたが、この記事は、私のブログのアクセス数が最も多い記事となっています。

それは、この絵の魅力もありますが、この印象派の女性画家ベルト・モリゾの娘であるジュリー・マネの人生に魅力があると私は思っています。

「ジュリー・マネあるいは猫を抱くこども」1887年

ルノワールの作品は、無条件にその美しさ、そして登場人物の表情に惹かれてしまいます。

そして、加えて、そこに描かれた人物の人生、ルノワールとの関わりについて知ることも大変興味深い。

昨年のルノワール展に展示された作品にも、その意味で魅力的な作品が数多くありました。

たとえば、昨年同時に展示された「都会のダンス」と「田舎のダンス」、いずれも1883年の作品です。

「都会のダンス」1883年

この作品の登場人物であるシュザンヌ・ヴァラドンは、ルノワールの愛した女性の一人です。彼女は、モーリス・ユトリロの母であり、ユトリロはルノワールの子どもではないかという憶測もされていました。

そして、もう一枚。

「田舎のダンス」1883年

こちらのにこやかに微笑む女性は、アリーヌ・シャリゴ、ルノワールの妻になる女性です。

この2つの作品は、フランスのオルセー美術館に並べて展示されており、ルノワールの恋物語を象徴するような作品となっています。

この詳細は、こちらをご覧ください。

ルノワールが描く女性像、ある意味で、非常に大衆受けをする作品という側面もあるかもしれません(もちろん、ルノワールはそのことを自覚していたようですが)。

しかし、ルノワールがこれほど人気があるのは、やはり普遍的な魅力があると私は思いますし、私が、美人画・女性画を見ることが好きな原点は、ルノワールにあると自分では思っています。

以上、ルノワールの作品を愛する方々とともに、来年来日する「イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢」を心待ちにしたいと思う私であります。

【追記2】 イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢を、待ちに待った「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」の初日に行き、見てきましたので感想後記を追加させていただきます。

この日は、初日とはいえ、平日でしたので、待ち時間なく入場することができ、ゆっくりと作品を鑑賞することが出来ました。

「イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢」の印象。

少女の白いほほに赤みが差し、丁寧に描いた目や耳が可憐です。

赤い栗毛は柔らかく、伸びやかであり、額に係る前髪はとても軽やかです。

そして、髪飾りと、スカートの水色の鮮やかさは目を見張る美しさです。

背景は、深い緑で少女の存在感を引き立てています。

いま、まさに、138年前の1880年に8歳だった少女が、ここに生き生きと存在していました。

これまで、図録や複製品でみた印象を実物は遙かに超えており、この作品の印象を、一生私の目の裏に焼き付けておこうと思うほど、感動的でした。

モデルとなったイレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢は、ユダヤ系銀行家のルイ・カーン・ダンヴェール伯爵の長女であり、当時8歳でした。

この作品が、すばらしかったことから、ダンヴェール伯爵は、二女エリザベス、三女アリスの肖像もルノワールに依頼し、その作品は、現在、サンパウロ美術館に所蔵され、人気の作品となっています。此方の作品です。(この作品
、今回は来ていません。)

「ダンヴェール家のアリスとエリザベス(ピンクとブルー)」1881年

さて、長女のイレーヌは、1963年に91歳で亡くなりましたが、2度の結婚、そして離婚をしており、第二次世界大戦中を乗り越えた彼女の人生を追うことも大変魅力のあることだと思います。

このほか、ルノワールの作品として、次の2つの作品が展示されており、魅力的で、印象に残りました。

「泉」1906年 油彩、カンヴァス 92×73cm (図録から)

 「夏の帽子」1893年 油彩、カンヴァス 65×54 (図録から)

最後に、入手した図録等を掲載しておこうと思います。

以上、ルノワールファン、そしてイレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢ファンの私としては、大変思い出となる展示でした。

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恋をするとだれでも自分を欺くことから始まり、他人を欺くことで終わるのがつねである。
これが世の、いわゆるロマンスである。
byモーリス・トンプソン
@nakagawa171 お返事ありがとうございます。
いい時代でしたね。
バブル期だったけど、地方の専門学校生には、なんら関係なかったです。
楽しく青春を謳歌している女子も大勢いましたが、私はひたすらミニシアター通いでした。
カ… https://t.co/bCKhvxWQy6
まあ、でも話戻ってナイジェル・ケネディはこの演奏は突出している。ラヴェルのこの曲と言えばこれかと。:モーリス・ラヴェル&#x2c Nigel KennedyのSonata for violin and cello (1920-22): I… https://t.co/rsLc4bSKqI

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