国立新美術館のビュールレコレクション展とは違い、印象派以前のロココから、パルビゾン、ゴッホ以外のポスト印象派、少し現代画家、という構成で、全体的により自然重視、自然の中の人や動物を多く描いた作品が多いですね。
【第一部】
風景画の展開
クロード・ロランからバルビゾン派まで
第1章
近代風景画の源流
絵になる絵画、理想の風景を描くことからスタート。神話も絡めて、理性的な絵画。
グランツアーや廃墟画はイタリアの光景が好まれた事に依るのでしょうか。
クロード・ロラン(クロード・ジュレ、通称ル・ロラン)
エウロペの掠奪 1655 年
前半は、このような木々を描き、人か動物、水辺であり、背景に海や山々などの遠景、空には鳥が飛ぶ、鳥は小さくて見逃し勝ち、な作品が多い気がしました。
出来事より、風景、大きさから見てもそれは分かる気がしました。
そして、ロココ
ちょっと好みでは無いかなと思ってましたが、ここのは良かったです。
ジャン= バティスト・フランソワ・パテル
五月祭 1730 年代前半
雅宴画、男女の交流、と言うかナンパ?押し問答してるようにも。
ジャック・ド・ラジュー 狩猟後の休息
1742 年頃
牧歌的恋愛画、ブランコ、ワインを冷やしてるのが分かりました。
そして、廃墟画や古い建物
ユベール・ロベール
水に囲まれた神殿 1780 年代
これは実在しない、再構成されたもの。
ポセイドン宮殿が海の中にあれば理想的だが、それはないわな。
ユベール・ロベール
ついに開いた牢屋から(春の祭日)1794 年頃
これら寓意もありますね、ロベールが自身、投獄されていたことが制作背景にあります。
ジャン= ルイ・ドゥマルヌ
街道沿いの農場 1800 年代
一本道を描いた作品で、構図は大好きです。
他にも個人的好みの作品が多数ありました。
が、似た画風でもあり、ちょっと飽きが来るようでした。
第2章
自然への賛美
何気無い日常を描くようになります。新興市民層の台頭、これはバルビゾン派に代表されているようです。
ジュール・コワニエ/ジャック・レイモン・
ブラスカサット
牛のいる風景 19 世紀前半
二人の共作、背景と動物別々に。植物はどちら?多分動物と合わせてか。
牛と羊が憩う姿に目が向かいました。
ジャン= バティスト= カミーユ・コロー
夕暮れ 1860–1870年
よい風景だなあと思ってたら、イギリスとイタリアの良いとこ取りだそうです。
スヴニール=思い出との呼ばれてる絵画。
クールベ作品はあまり印象的ではなかったのです、実は単眼鏡を使用していたが、あまり効果が無くて。クールベってこんな荒々しい感じの作品だったかなあと思って見てました。
アンリ= ジョゼフ・アルピニー
女性のいる森の風景 1870–1880 年代
イタリアが創造の源との説明がありましたが、ほんとイタリアは画家には好まれていたんだと納得。
レオン= オーギュスタン・レルミット
刈り入れをする人 1892 年以前
農夫や農場は、懐かしさをも表していたんだと、そんな見方もここで知りました。
【第二部】
印象派以後の風景画
さて、いよいよ都会へ。やはりパリは絵になります。
それも、19世紀半ばのパリの大改造の後の近代パリの風景。
第3章
大都市パリの風景
ピエール = オーギュスト・ルノワール
庭にて、ムーラン・ド・ラ・ギャレットの木陰 1876 年
これは一言親密さ、よく見るとかの、ムーラン・ド・ラ・ギャレットの中の登場人物たちです。ルノワールもおります。
ルイジ・ロワール
大きな作品で、開通した汽車駅、煙がこちらにも来るような迫力。
ジャン=フランソワ・ラファエリ
サン=ミシェル大通り 1890 年代
地面は雨上がりで光っております。
ジャン・ベロー
芸術橋(ポン・デ・ザール)近くの
セーヌ河岸、パリ 1890 年代後半
ぺルエポックのバリ、バリジエンヌを描く画家と称されている作家。
エドゥアール =レオン・コルテス
夜のパリ 1910 年以前
パリには滞在したことがありますが、まさによく雰囲気出てます。
電気が灯り、ガラスや鏡によるショーケース、今と変わらないと思いました。
アルベール・マルケ
冬のパリ、サン=ミシェル橋の眺め 1908 年頃
マルケもらしさ出しており、この時代を描いたのでしたね。
思ったより暗めだが光はしっかり捉えられておりました。
個人的には悪くは無いと思いますけれどね、
大きすぎず、見安いですし。白樺らしき描きかたが好きです。
また和やかな雰囲気ですしね。
気になったのは、この人たち何を食べてるのかしら?と言うこと。
おにぎりとかでは無さそうですが、手前のは蒲鉾に見えました(笑)
クロード・モネ
陽だまりのライラック 1872–1873 年
カミーユとジャンがほぼほぼ見えませんけれど。
単眼鏡でも分かりません、ですね。
クロード・モネ
ジヴェルニーの積みわら 1884–1889 年
積み藁が暗いのはズバリ色の使い方が他より多いから?混ぜると黒になると言うし。
色や描きかたで、表すものが異なるので、比較的くっきりして見えます。
またシスレー、三点中二点がよく描かれてるなあと思いました。
アルフレッド・シスレー
霜の降りる朝、ルーヴシエンヌ 1873 年
木立の中で挨拶する二人は見つけてください、それと、描かれた家の一つに人の顔が(笑)人面家ですかね?
他には
ポントワーズで、農民を描いたが、へんびなところに美を見したようてす、そうい方なんてすね。
アルベール = シャルル・ルブール
河のほとり 1890 年代頃
絵画の詩人、普仏戦争から20年経過した平和な光景を描いております。
そして、
オーヴェールの風景 1924 年
これは車運転席からの視線で描いたという面白い作品ではないでしょうか?
第5章
南へー新たな光と風景
南仏へ、整備された鉄道を使い、南仏まで行きやすくなった事が喜ばしいです。
さて、どちらが好きですか?
これが二点あるのは、恐らくコレクターの好みの違いだった様な気がしますが、どうでしょうか~
サント= ヴィクトワール山の平野、ヴァルクロからの眺め
1882–1885 年
自然と人工物の比較
ポール・セザンヌ
サント= ヴィクトワール山、レ・ローヴからの眺め 1905–1906 年
抽象的
フオーヴィズム、今回はマティスが出品少なくてこちらが代表格の作品ですね。
今回はゴッホ作品が無くて、筆致がゴッホににた漬き漬き次の作品が出てました。
ポール・ゴーガン
マタモエ、孔雀のいる風景 1892 年
マタエモは死を意味します。
「ここで暮らすのか」と呟いて、ラジオ体操してる?(あり得ない、と言われそうです)
アンリ・ルソー
馬を襲うジャガー 1910 年
ジャガーを襲う馬かも、いやいや、馬に見せかけ蜘蛛?
左下の植物の葉っぱが浮いてますしね
ジャングルに咲くか、花?
真ん中の白い模様はジグソーパズルのピース無くしたのかとか(笑)
ラスト2作品は時代は新しくは無いが、現代の問題の、
ジャン・リュルサ
東方の風景 1927年
原発はじめのテクノロジーとエコロジーの報告書にて。
レオポルド・シュルヴァージュ
赤い人物のいる風景 1927年